全国12蔵インタビュー!vol.3(勝沼醸造・兼八・蔵の師魂編)

先月行われたイベント(KAMPAI TO MEET)では、全国からたくさんの蔵元が集結。久しぶりのイベントということもあり沢山の方にご来場いただきました。「せっかくできたこの機会、より多くの方に蔵元の想いを伝えたい」と思ったオンライン店松丸、準備の合間を縫って計12の蔵元さんにインタビューをしてきました♪

第3回は、ワイン&焼酎の勝沼醸造・兼八・蔵の師魂編を公開です!

第2回の「果実のささやき・作・みむろ杉編」はこちらから ↓ ↓

● 山梨県・勝沼醸造

勝沼醸造では3代目・有賀雄二社長のもと、醸造担当の裕剛さん、営業担当の淳さん、栽培担当の翔さんの三兄弟がワイナリーの次世代を担っています。イベントに来てくださった有賀淳さんに、出品していた3つのアイテムに合うお料理を聞いてみました。

―― 「クラレーザ」は、極端に言えば冷奴にも合うような白ワイン。海外ワインでは難しい山葵や醤油との相性も抜群な“日本の繊細な食事に合うワイン”です。「ピッパ」は熟成にも耐えられ、樽の香りにも馴染んだ”白でもお肉に合うワイン”で、弊社のレストランでは和牛のローストビーフと一緒に提供しています。反対に、「クラン」はカジュアルな赤ワイン。魚の煮つけや照り焼き、タレ焼き鳥など甘辛い味わいのお料理によく合いますよ。(有賀さん)

想像しただけで食べたくなってきました…(松丸)

―― そうでしょう(笑)勝沼醸造のワインは、洋食で合わせるというよりかはぜひ和食に合わせてみてほしいです。特にピッパは驚くような品質だと思っていて、ブルゴーニュ好きの方にこそ飲んでみていただきたいワインです。シャルドネを樽発酵させるブルゴーニュの製法と、甲州を樽発酵させる僕らの製法は近い部分があります。敢えて比べてみながら日本ワインの品質向上を実感してほしいと思います。(有賀さん)

自信のほどが伺えます。ちなみに、ワイン造りで一番大変なことは何でしょうか。(松丸)

―― 天候不順ですかね…ただ、僕らはそれをポジティブに捉えて「それも含めて日本のテロワール」だと思っています。人間が自然と向き合い、寄り添う醸造をしていきたい。例えば雨がたくさん降ると、ブドウの水分量が増えて相対的に糖度とアルコール度数が下がります。ただそれは悪いことではなくて、その年のヴィンテージの“個性”に繋がることです。海外では乾燥地帯にブドウが生るのが普通ですが、日本は雨も多いし湿度も高い。放っておけばブドウにカビが生えてしまう環境です。だからこそ日本でワインを造るのは難しく、1本のワインボトルにかける苦労も多いと思います。ただ、地球上に星の数ほどあるワインの中で光っていくためには、生産量もクオリティも、どちらも高いものを生み出し続けていかなければならない。日本のテロワールを映した美味しいワインを、日本のみならず世界に届けていけるように、これからも頑張ります!(有賀さん)

有賀さんからは「日本のテロワールを映したワインを造っている」という自信と自負をひしひしと感じました。その年の気候や勝沼の畑に想いを馳せながら飲んでみると、また違った表情が見えるかもしれません。勝沼醸造のワインはぜひ和食に合わせてみてください!

● 大分県・四ツ谷酒造

インタビューに応えてくださったのは、営業担当の鶴田さん。まずは四ツ谷酒造の焼酎の特徴を聞いてみました。

―― 「兼八」をはじめ、麦の香りがしっかりするアイテムが多いのが特徴です。今回のイベントではロックやソーダ割で味わう方が多かったですが、ご自宅ではストレートやお湯割りなど、好みに合わせて色々な割り方を楽しんでみていただきたいです。(鶴田さん)

ちなみに鶴田さんがこれまで召し上がってきた中で、「兼八にはこれが合う」というお料理はありますか?(松丸)

―― そうですねぇ…やっぱり大分の食材とぜひ一緒に食べてみてほしいですね。蔵のある宇佐市はからあげ専門店発祥の地ともいわれていて、醤油ダレに漬け込んだ鶏のから揚げが名物です。また、大分といえばてんぷら粉をつけて揚げたとり天も有名です。アツアツのとり天をポン酢につけて、そこに香ばしい麦の香りと旨味の「兼八」があれば言うことなしですよ。(鶴田さん)

熱々のから揚げ&とり天に兼八…!記事を書きながらももう飲みたくなってきました(笑)兼八×ご当地グルメとの組み合わせもぜひお試しあれ。

・兼八 麦焼酎25度

今回のイベントでは大分県で開発された新品種と独自酵母で造った「トヨノホシ」や、小楢の樽で熟成させた「森のささやき」も出品していましたが、四ツ谷酒造のアイテムは全て手づくりで少量生産。麦ならではのたっぷりとした香ばしさは、ご自宅用はもちろんプレゼントにも喜ばれています。

● 鹿児島県・小正醸造

イベントに来てくださったのは、営業担当の髙山さん。小正醸造では蔵の師魂のThe GreenOrangePinkなど、香り華やかで飲み比べも楽しい芋焼酎や、素材の香りを引き出したジンを生み出している蒸留酒メーカーです。今回は以前から気になっていた「ほうじ茶ジン」を試飲させていただきました。

―― まずはそのままの香りと味を確かめるためストレートでどうぞ。(髙山さん)

炒った茶葉の香りがたっぷり香ってきますね。ジンらしい爽やかさと凝縮感もしっかり感じます。(松丸)

―― 次はソーダで…といきたいところですが、その前に一滴だけ、手の甲に垂らして香りをかいでみてください。(髙山さん)

すごい!チョコレートっぽい香りになりました。手の温度に反応して変化したのでしょうか…面白いですね。(松丸)

―― グラスで嗅ぐのとはまた違った表情ですよね。蔵でもたまにこうして香りを嗅いでいるんですよ。次はソーダ割でどうぞ。(髙山さん)

一気に爽やかさが増しますね。ヒノキのような木の香りも感じますし、ほうじ茶の豊かな香りが花開きます。焼き肉や串揚げの油もさっぱりと感じさせてくれそうだなと思いました。ちなみに今回出品されていた「蔵の師魂ORANGE」「PINK」「KOMASA GIN ほうじ茶」の中でどれが人気でしたか?(松丸)

―― 3種類とも同じくらいウケが良くて嬉しかったです。全体的に炭酸割りの希望が多かったですね。炭酸のシュワシュワ感が香りも一緒に開かせて焼酎やジンの甘みも引き出してくれるので、初めての方や女性の方にも自信をもってオススメできます。今はいろんな蔵元から“フラワー系”と呼ばれる香り華やかな焼酎が出ているので、以前の芋焼酎のイメージから少し離れて新しいものにチャレンジしてみると、新たな扉が開けるのではないかと思います。メーカーも日々進化しながら焼酎を造っているので、まずは口にしてみていただければ嬉しいです。(髙山さん)

かくいう私も“フラワー系焼酎”から焼酎沼にハマった一人。今では自宅でも飲食店でも、ビールに代わって焼酎ソーダを飲んでいるほど。皆さまもぜひ新たな焼酎の扉、叩いてみてはいかがでしょうか。きっと新たな美味しさに出会えるはずですよ♪

ラストを飾る第4回は、来週火曜日に更新予定です。どうぞお楽しみに。

\ 2月14日公開!/

前回までの記事はこちら ↓ ↓